• 検索結果がありません。

高須昌子(助教授) 分子研リポート2001 | 分子科学研究所

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "高須昌子(助教授) 分子研リポート2001 | 分子科学研究所"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

138 研究系及び研究施設の現状

高 須 昌 子(助教授)

A -1)専門領域:物性理論、計算機シミュレーション

A -2)研究課題:

a) 化学ゲルの構造と生成過程の研究 b)ベシクルの融合と分裂の研究

A -3)研究活動の概略と主な成果

a) 化学ゲルは,工学,医学,薬学など様々な分野で有用な物質であり,その基本的性質の解明は重要である。我々は,シ ンプルなモデルを用いて,ゲルの生成過程のモンテカルロシミュレーションを行った。クラスターサイズの分布は, 光散乱による実験結果と定性的に一致した。ゲルの分子内架橋と分子外架橋の役割を議論した。

b)細胞中ではエンドサートシス,エクソサイトーシスやタンパクの輸送などで,ベシクル(2分子膜でできた小胞)の 融合,分裂が頻繁に起こっている。しかし,分子レベルでの融合,分裂過程は十分理解されていない。そこで,両親媒 性分子を長さ一定の剛直な棒状分子と近似し,疎水基間に引力相互作用を与え,ブラウニアン・ダイナミクスを行っ た。自己形成したベシクルを用いたシミュレーションの結果,温度に依存して2つの融合過程が得られた。接触した 2つのベシクルは,まず,2つのベシクルの外膜が茎状につながった準安定な状態(stalk中間体)になる。低温にした 場合,stalkが広がって,内膜が接触し,穴があき,その穴が広がって,一つのベシクルになる。この過程はmodified stalk model の予測と一致する。それに対して,高温の場合,楕円柱状の stalk がまがることで穴があくという,これまで考 えられていなかった融合経路を経ることが明らかとなった。また,球状粒子の吸着によるベシクルの分裂過程など も研究した。

B -1) 学術論文

M. NOSAKA, M. TAKASU and K. KATOH, “Characterization of Gels by Monte Carlo Method Using a Model of Radical Polymerization with Cross Linkers,” J. Chem. Phys. 115, 11333 (2001).

M. NOSAKA and M. TAKASU, “Structure Analysis of Chemical Gel Using Monte Carlo Simulation,” Trans. Mater. Res. Soc. Jpn. 26, 557 (2001).

H. NOGUCHI and M. TAKASU, “Dynamics of DNA in Entangled Polymer Solution: an Anisotropic Friction Model,” J. Chem. Phys. 114, 7260 (2001).

H. NOGUCHI and M. TAKASU, “Self-assembly of Amphiphiles into Vesicles: a Brownian dynamics simulation,” Phys. Rev. E 64, 041913 (2001).

H. NOGUCHI and M. TAKASU, “Fusion Pathways of Vesicles, a Brownian Dynamics Simulation,” J. Chem. Phys. 115, 9547 (2001).

B -4) 招待講演

M. TAKASU, “Monte Carlo Simulation of Helium in Random Media and Formation of Chemical Gel,” Symposium on Frontiers of Theoretical Chemistry, Tokyo, March 2001.

(2)

研究系及び研究施設の現状 139 高須昌子 , 「ランダムな媒質中の量子系と高分子のモンテカルロ・シミュレーション」, 学術賞受賞講演 , 第 14回分子シミュ レーション討論会 , 名古屋 , 2001年 1 月 .

野坂 誠 , 「ゲル化のモンテカルロシミュレーションによる研究」, 高分子計算科学研究会 , 名古屋 , 2001 年 7 月 . 高須昌子、野口博司 , 「シミュレーションの基礎と生物学への応用」, 総研大生セミナー, 基生研 , 2001年 11月 .

B -5) 受賞、表彰

高須昌子 , 分子シミュレーション研究会学術賞(2001.1).

B -6) 学会および社会的活動 学協会役員、委員

日本物理学会 名古屋支部委員(2000-2001).

分子シミュレーション研究会 幹事(2001.12-2003.11).     

C ) 研究活動の課題と展望

研究課題のa)に関しては,ブラウニアンダイナミクスによる計算が進行中である。通常のモンテカルロ法に比べて,ダイナミ クスの情報が得やすい方法であり,非平衡状態でのゲルの物性の解明が期待できる。b)の膜融合に関しては,いろいろな 理論が提出されているホットな分野であり,今後の進展が期待できる。

参照

関連したドキュメント

のピークは水分子の二つの水素に帰属できる.温度が上が ると水分子の 180° フリップに伴う水素のサイト間の交換

このうち糸球体上皮細胞は高度に分化した終末 分化細胞であり,糸球体基底膜を外側から覆い かぶさるように存在する.

NGF)ファミリー分子の総称で、NGF以外に脳由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフ

しかしながら生細胞内ではDNAがたえず慢然と合成

線遷移をおこすだけでなく、中性子を一つ放出する場合がある。この中性子が遅発中性子で ある。励起状態の Kr-87

目標を、子どもと教師のオリエンテーションでいくつかの文節に分け」、学習課題としている。例

子どもの学習従事時間を Fig.1 に示した。BL 期には学習への注意喚起が 2 回あり,強 化子があっても学習従事時間が 30

どんな分野の学習もつまずく時期がある。うちの